ホーム お知らせ 佐度 忠作(さどちゅうさく 1910-1966) 古代を読み解く考古学者 佐度 忠作(さどちゅうさく 1910-1966) 古代を読み解く考古学者 2009年2月6日更新 このページを印刷する シェア ツイート ■考古学に目覚める ある晴れた夏の夕暮れ、田家小学校の横を流れる神谷川で、6,7人の子どもたちが膝小僧まで浸かりながら、しきりに何かを探しています。やがて、ある少年が「アッタゾー」と叫びました。みんなが一斉に手を止め、少年の周りを囲みます。みんなの視線は少年の手のひらに集中します。そこにあったのは石器でした。どの子の顔も興奮して、夕日のように真っ赤になっています。その中に一人、佐度忠作さんがいました。田家小学校の先生で、県内でも有名な考古学者です。 さて、考古学者というのは一体どんな人なのでしょう。土の中には、数千年前に使われていた石器や土器が静かに眠っています。それらが、人々の手で土を掘り、地表に現れ、太陽を浴びたとき、にわかに輝き始めます。 ―この土器は何を意味しているのだろう― そんな熱い思いをもって、その土器の中から何かを探ろうとするのが考古学者です。土の皮1枚はげば、昔の人の生活跡がそのまま保存されています。これはまさに「タイムカプセル」。そのカプセルの鍵をもつのが考古学者です。数千年前の人たちの話を聞くことはできませんが、掘り出された遺物たちは忠作さんに向かって、「私は料理するのに使われていた道具です。」など、おもむろに語り始めるのです。 考古学の世界では、遺跡から掘り出された土器や石器がたくさんあればあるほど、そこでどんな生活が営まれていたかが見えてきます。たとえば、ヒスイなどのアクセサリーが出土したら、そこに身分の高い人がいたことが分かりますし、住居跡の柱穴を調べれば、どんな建物だったのかを想像することができます。 出土品や住居跡などから過去を読み解く作業というのは、どこかパズルに似ています。1つのピースだけでは何が描かれているか分かりませんが、組み上がっていくうちに分かってくるのです。これが考古学の醍醐味(だいごみ)です。 ※ 田家遺跡の発掘 忠作さんは、子どもたちと一緒になって土器の採集を行っています。当時の教え子であった宮崎伊一さんは「そのころ先生の予告で各家々から竹製のソーケ(ざる)を持参し、皆で川底をあさった。珍しいものを先生に見せたとき、驚喜された顔は今でも忘れられない。」と言っています。 (続きを読む・・・) 最新のお知らせ 黒部市手話講習会入門講座の受講者募集 黒部市歴史民俗資料館 メタバースに「愛本刎橋」が登場! 能登半島地震に関連する市からの情報 黒部市立地適正化計画改訂版の公表について 石田漁港の釣桟橋は、4月10日(水)から利用できます! 令和6年度 当初予算の概要 令和6年度市民農園新規利用者 随時募集中!! 令和5年度 詩の道句集事業 選定結果のお知らせ お知らせ一覧へ