ホーム お知らせ 山田 胖(やまだゆたか 1886-1964) 山田 胖(やまだゆたか 1886-1964) 2010年2月5日更新 このページを印刷する シェア ツイート ■宇奈月温泉開湯のきっかけ 無人の地「宇奈月」に温泉地を拓くことができるかどうかは、常に熱いお湯が引けるかどうかにかかっていました。黒薙では92℃もあるお湯が、宇奈月ではわずか20℃、愛本温泉ではたった16℃になってしまいます。16℃では、普通の水と変わりません。そのため、愛本温泉はもうやめてしまっていました。 大正10年の冬、愛本温泉に着いた胖さんはお風呂に行くと、2,3人の客が「黒薙の湯元で水を少し加えると、もう少し温かいお湯が到着する。」と話しているのを、耳にしました。胖さんは流量と流速の関係に気づき、とっさに「ぼくは竹筒のようなパイプでもっと温かいお湯を引いてくることができる。」と口走りましたが、だれも真剣に相手にしようとしませんでした。水を加えれば、お湯の温度は下がりますが、お湯の量は多くなります。量が増えれば、流れる速さも速くなり、途中であまり冷めないはずです。水ではなく、湧き出るお湯の量を多くすれば、きっと熱いお湯を引くことができるでしょう。愛本温泉で偶然に耳にした会話が宇奈月温泉誕生のヒントになったのです。 ■温泉の生命―引湯管の改良― 大正12年に、胖さんは引湯(いんとう)の調査を始めました。以前愛本温泉で使っていた、30㎝四方の木の樋を用いて、黒薙から宇奈月までの距離、流れてくるのにかかる時間、温度を測りました。その結果、湯元から4時間以内にお湯が到着するようにすれば、湯の温度は43℃以上になり、冬でも温かいことが確かめられました。 さっそく胖さんは黒薙で湯元を掘り始め、1秒間に0.8リットルしか出なかったお湯を12.6リットルまで増やすことに成功しました。また、愛本温泉では、30㎝四方の角形の木の樋を使っていましたが、これでは圧力がかからず流れも速くなりません。木の樋を丸い管に変えて圧力に耐えられるようにしました。また、12.6リットルのお湯を最も速く流せる管の太さを計算し、直径12㎝ぐらいが一番よいことが分かりました。これを用いると黒薙から宇奈月まで2時間15分で到着し、冬でも55℃あることが分かりました。 【黒薙~宇奈月間の引湯管】 ※ 黒薙~宇奈月間の引湯管 木管は1本約2m。保温に適したアカマツをくり抜いたものを約3,500本用意し、これをつなぎ合わせて用いました。大正12年から昭和38年まで使用されました。昭和38年以降、合成樹脂管に取り替えられました。(黒部市歴史民俗資料館蔵) ※ 猿の湯 大正9年、電源開発測量隊が欅平付近でキャンプ生活をしていました。その時、林の中から出てきたサルが湯に入ってのを見て、湯のあることを発見しました。測量隊員たちは、これを「猿の湯」と名づけ、みんなの心地よい入浴場として利用したそうです。 (続きを読む・・・) 最新のお知らせ 【2/28(金)~3/2(日)】インターネット相談窓口等の受付停止のお知らせ 4/13(日)マイナンバーカードの休日窓口を開設します KOKOくろべで「健活」&「クラフト体験」 大雪に関する情報はこちらから(令和7年2月17日更新) 防災まちづくり講演会を開催します! 令和6年度黒部市高齢・障がい福祉施設等物価高騰対策支援金について 宇奈月温泉スキー場からの大雪に関するお知らせ 第7回マイプロジェクト発表会を開催します! 【2/21(金)】 お知らせ一覧へ