ホーム イベント 黒部市美術館 「小林耕平 テレポーテ―ション」のご案内 黒部市美術館 「小林耕平 テレポーテ―ション」のご案内 2022年8月30日更新 このページを印刷する シェア ツイート 開催日 2022年9月23日(金曜日)から12月18日(日曜日)開催時間 9時30分から16時30分開催場所 黒部市美術館黒部市美術館のご案内 → 黒部市美術館黒部市美術館Facebook → https://www.facebook.com/kurobecityartmuseum 小林耕平 テレポーテーション チラシはこちらから➡ チラシ概 要| 小林耕平は、非人称的でミニマルなモノクロ映像作品を起点として、2007年頃には、空間に配置するオブジェクトや日用品、自身が出演する映像等に表現を展開させます。そして、モノや事象の関係性やその認識についての世界観を問い直し、変革を与えるような取り組みを行ってきました。それは、映像を撮影者に委ねる姿勢、他者の思考に応答する手法、対話者と問答するデモンストレーションにも表れており、作家主体の認識や問いをもずらしつつ、思考の領域を拡張させてきました。 本展では、切り離し、移動し、再度接続するという、概念的なテレポーテーションを通してモノや意味の交換について考察します。地域の風景や文化を題材として制作された作品は、民俗学者の折口信夫のいう「類化性能」という類推能力を足掛かりとして「観光案内」と「造形指南」をパラレルに提示します。その二つの観点を行き来する過程で起こるアクシデントやエラーを取り込み、内容はさらに多面化していきます。絵画のこと、地域のこと、世界のこと、外側のこと、そのアナロジーにまつわる広域的なイメージの旅をご提案できれば幸いです。出品作家| 小林耕平(1974年生まれ) 1999年 愛知県立芸術大学美術学部美術科油画専攻卒業 現在、埼玉県を拠点に活動 主な展覧会は、「六本木クロッシング 2007:未来への脈動」(森美術館、2007)、「ヴィデオを待ちながら-映像、60年代から今日へ」(東京国立近代美術館、2009)、「14の夕べ/14EVENINGS」(東京国立近代美術館、2012)、「あなたの口は掃除機であり、ノズルを手で持つことで並べ替え、電源に接続し、吸い込むことで語る。」(山本現代、2012)、「1974第1部1974年に生まれて」(群馬県立近代美術館、2014)、「パランプセスト 記憶の重ね書きvol.4 小林耕平」(galleryαM、2014)、「あいちトリエンナーレ2016 虹のキャラヴァンサライ」(豊橋会場、2016)、「瀬戸内国際芸術祭2016」(香川県伊吹島、2016)、「小林耕平×高橋耕平 切断してみる。─二人の耕平」(豊田市美術館、2017)、「あくび・指南」(山本現代、2018)、「ゾ・ン・ビ・タ・ウ・ン」(ANOMALY、2019)、「ぎこちない会話への対応策−第三波フェミニズムの視点で」(金沢21世紀美術館、2021-2022)。 本展のポイント|1)黒部近隣の歴史や風景をモチーフに制作された新作《テレポーテーション》を発表いたします。 作家は黒部市を含む新川地区(富山の東側地域)の10箇所でロケを行い、作品を制作しました。美術表現にまつわる作家の関心が、地域で得た知識や認識へと重ねられることで、作品への思考が深められていきました。作中では、移動、分割、イメージ、図と地、閃き、交換等、「観光(地域の風景)」と「造形」に係る様々な問いが用意され、対応された各風景の中でデモンストレーションが実践されていきます。つまり、地域の「観光案内」と「造形指南」とがパラレルに提示されます。各観光地が紹介されながらも、造形表現の出発点である、アイデアの話から、制作過程での思考、その作品がどのように届き、残っていくかという流れをたどるような物語が同時に進行します。それらは、「類似」についての思索や、モノや意味の交換(あるいはテレポーテーション)についての考察によって、非常にゆるやかに結ばれています。加えて、そこにどのような意味を見出し、思考を開いていくか、その多くが鑑賞者にも委ねられています。概念的なテレポーテーションによって地域の風景はどこへ接続され、私たちはどのような地平に降り立つでしょうか。 展覧会は、10か所に対応したオブジェ等の作品展示と、そのオブジェを用いてロケ地で行われたデモンストレーションの映像(約1時間30分)で構成されます。ロケ地の内容は以下に記載があります。ご参照くださいませ。2)美術館において、小林作品の初めての個展での紹介です。3)アーティストトークや出品作品に関係した地域へのツアーを開催します。 関連事業をご参照ください。作品ロケ地のご紹介〇下立駅とおおべっさま迎え 宇奈月町下立にある富山地方鉄道本線の無人駅。駅のある下立地区周辺では、古くから出稼ぎの神である恵比寿様への信仰がある。このおおべっさま(えびす様)迎えの行事では、一年の稼ぎを終えた神を家の内に迎え入れ家長が主宰して風呂や御膳でもてなす。大正末に鉄道がと通ってからは下立駅まで提灯をもって迎えに出向く者もいた。11月20日の夕方に向かえ、正月を家で過ごし、1月20日の早朝に送り出す。〇生地中橋 /源兵サの清水 生地中橋は、黒部市生地の黒部漁港に架かる可動橋で、片側を軸として回転する片持ち 式の旋回式可動橋である。この生地地区には、立山連峰の雪解け水が伏流水となりいたるところから湧き水となって出てくる。この湧き水のことを清水(しょうず)といって、地域の生活用水に利用されている。〇宇奈月温泉(黒部峡谷トロッコ電車)とジルコン 宇奈月温泉付近の花崗岩の中から約37億5000年前のジルコンの砂粒(0.1mm)が発見されたことで、黒部・魚津周辺の大地が太古代(約40億年〜25億年前)の北中国地塊由来であることを示す証拠として注目されている。〇東山円筒分水槽 魚津市を貫流する片貝川は急流河川として名高く、その流域は豪雨時には水害、夏期には深刻な水不足に悩まされ、水争いが絶えなかった。この円筒分水槽は、東山地区の天神野用水・青柳用水・東山用水の3つの用水に公平に水を分配するために1955年(昭和30年)に建造された。江戸時代の新田開発から始まり、高度な灌漑事業へつながる地域の利水システム近代化の歴史を物語っている。 〇僧ヶ岳(雪絵) 撮影場所:黒部川左岸河口付近、片貝川左岸、魚津水族館 僧ヶ岳の雪絵(山肌の残雪の形を見立てたもの)は、季節を告げる風物詩として親しまれ、かつては農耕や川の水量の目安とされていた。僧ヶ岳の名は、「僧が傘を被って歩く姿」等、僧の姿が現れることが由来とされる。雪解けが進むにつれイメージも変化し、初期には「僧」の後ろに「大入道」と「猫」が現れるが、やがて融合して「馬」になる。その他にも、山肌で縁取られた「白い兎」、残雪と山肌が混交した「鶏」などもみられる。〇不動堂遺跡と圧痕レプリカ法 縄文時代の暮らしを研究する手法の一つに圧痕レプリカ法がある。出土した土器片の表面または断面の小さな穴にシリコンを流し込み型取ることで、土器制作の際に混入したと思われるような種子や虫等の痕跡を発見できるようになった。不動堂遺跡の圧痕調査では、大豆属種子、シソ属果実などの圧痕が見つかっている。〇魚津埋没林博物館 1930年(昭和5年)の魚津港改修工事の際に、約2000年前の杉の原生林跡が見つかり、出土した場所にそのまま地下水を満たし一部を保存した。その水槽には、3つの樹根があり、一番大きな樹根は根の端から端まで約10mの大きさで、樹齢は500年ほどと考えられている。このような樹根が地中で腐らずに残っていたのは、片貝川の伏流水の作用があるとも考えられている。この発見は、約2000年前にこの付近が、杉の巨木が生育する原生林だったことや、後の環境の変化を伝えている。〇黒部川河口 黒部川は、北アルプスの鷲羽岳(わしばだけ)に源を発し、黒部ダム、V字形をなす両岸が険しい崖の黒部峡谷を抜け、宇奈月温泉、愛本橋、黒部扇状地を貫流し、富山湾へ流れ込む。富山湾は、大陸棚が狭く、深い海が海岸の近くまで迫っていることが特徴で、冬季に定置網で漁獲される脂の乗った寒ブリや、春に漁が始まるホタルイカやシロエビ、秋の高志の紅ガニ(ベニズワイガニ)などが特産である。〇下山芸術の森発電所美術館 展望塔 発電所美術館は、大正15年に北陸電力株式会社によって建設されたレンガ作りの水力発電所「旧黒部川第二発電所」を改装した美術館である。展望塔は、美術館裏に面した高台の上に聳え、黒部川扇状地に広がる散居村と富山湾、白馬岳や朝日岳などの北アルプス連峰が一望できる。〇黒部市歴史民俗資料館 (愛本刎橋模型)、お光伝説とゴッホ 歴史民俗資料館には「日本三奇橋」といわれた愛本刎橋の復元模型(縮尺1/2)が展示 されている。この橋の近くにある愛本姫社には、大蛇に嫁いだ茶屋の娘お光の像が御神体として祀られており、その像は江戸時代の浮世絵師渓斎英泉(けいさいえいせん)が描いた《雲龍打掛の花魁》(大判錦絵竪2枚続)である。歴史民俗資料館には、その版画とそれを模したヴァン・ゴッホの絵(《タンギー爺さん》1887年頃、ロダン美術館蔵)、双方のレプリカが展示されている。 【展覧会情報】主 催 |黒部市美術館[公益財団法人黒部市国際文化センター]共 催 |黒部市、黒部市教育委員会、北日本新聞社助 成 |公益財団法人 花王芸術・科学財団協 力 |ANOMALY、ARTISTS’ GUILD、須原額縁製作所後 援 |北日本放送、富山テレビ放送、 チューリップテレビ、みらーれTV、 新川コミュニティ放送休 館 日 |月曜日(但し10月10日開館)、10月11日・12日、11月4日・24日 *会期の変更や臨時休館を行う場合は、 黒部市美術館ホームページでお知らせします。開館時間|午前9時30分-午後4時30分 (入館は午後4時まで)観 覧 料 |一般500円(400円)、 高校・大学生400円(300円) ( )内は20名様以上の団体料金 *中学生以下無料 *障害者等手帳をお持ちの方と付添1名無料 関連事業| オープニングセレモニー&アーティストトーク 9月23日(金)14:00~14:45頃 会 場|黒部市美術館 *展覧会観覧券が必要です。 見て!感じて!作品鑑賞ツアー 本展作品鑑賞と、展示作品《テレポーテーション》のモチーフの一つである不動堂遺跡見学と縄文時代の植物と自然素材の編み物体験バスツアー。 10月15日(土)コース 黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」(集合9:45)→黒部市美術館(集合10:20)→黒部市美術館見学→朝日町環境ふれあい施設らくち~の(昼食)→不動堂遺跡見学→バタバタ茶体験→まいぶんKAN見学&縄文時代の植物と自然素材の編み物体験→黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」(解散16:00頃)→黒部市美術館(解散16:30頃)***編み物体験では、カラムシや麻ひもで「小さなプラントハンガー」を作ります。■共 催|黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」■ガイド|尺戸学芸員(黒部市美術館)、川端学芸員(朝日町埋蔵文化財保存活用施設まいぶんKAN)■集合場所|黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」【集合時間 9:45】 黒部市美術館【集合時間 10:20】■参加料|2000円(入館料・昼食代・材料費)■定 員|15名■申し込み|黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」 tel:0765-65-1810■申し込み開始日|9月6日(火) 申し込み締め切り日|10月7日(金) *グループでのお申し込みの場合2名までとします。 *申し込み後に、詳しいご案内を黒部市生涯学習文化スクエア「ぷらっと」より郵送いたします。 イベント情報詳細 開催期間:2022年9月23日(金曜日)から12月18日(日曜日)まで 開催時間:9時30分~16時30分開催場所:黒部市美術館 PDFファイルをご覧になるには、Adobe Acrobat Readerが必要です。 こちらのバナーから無料でインストールできます。 「伝統・文化・芸術・教養・科学」のイベント 黒部市立あおーよ図書館ボードゲームイベントについて 読み聞かせボランティア「すまいる😊スマイルスペシャルDay」 黒部市歴史民俗資料館 第20回特別展 延長展示「驚異の名橋 愛本刎橋」のご案内 年末年始やることリスト クリスマス展 手編みでつくる暖かな毎日 街を走るヒーロー! はたらくくるま 食べる繋がる連鎖する イベントカレンダーへ お問い合わせ 黒部市美術館 〒938-0041 富山県黒部市堀切1035 電話番号:0765-52-5011 FAX番号:0765-52-5011