ホーム お知らせ 【ダイジェスト版】語りつぎたい黒部人 vol.6 田中 冬二(たなか ふゆじ) 【ダイジェスト版】語りつぎたい黒部人 vol.6 田中 冬二(たなか ふゆじ) 2011年2月16日更新 このページを印刷する シェア ツイート 田中 冬二(1894-1980) ふるさと生地を愛し、永遠なる芸術に向かい続けた詩人 田中 冬二 ■心のふるさと生地 田中冬二は、明治27年(1894)福島市に生まれました。幼少で両親を亡くし、東京の母方の叔父に引き取られて育ちました。 黒部市生地には、雑貨商を営む冬二の祖父母がいました。何かにつけ厳しい東京の家とは違って、ときおり帰ってくる冬二をおおらかで温かく迎えてくれました。そんな祖父母の住む生地を冬二は心のふるさととするようになり、のちに生地を舞台とした詩をいくつも書き残しています。 ■ 初めての詩集『青い夜道』 中学を卒業後、冬二は銀行へ就職しました。銀行員として忙しく働く傍ら、詩を書いているうちに、冬二は自分の作った詩にどんな価値があるのか知りたくなりました。そこで、初めて作った詩「蚊帳」を雑誌『詩聖』に投稿したところ、有名な詩人に並んで掲載されました。それをきっかけに、冬二は詩作の道を進むことを決意しました。 「蚊帳」を書いてから8年間、苦しみながら詩作に励み、初めての詩集『青い夜道』を出版しました。「ほしがれひをやくにほいがする」とはじまる生地を描いた代表作「ふるさとにて」や宇奈月の湯元、黒薙温泉を舞台にした「くずの花」もこの詩集に収められています。 ■ 高村光太郎賞を受賞 『青い夜道』で華々しく詩壇にデビューを果たした翌年『海の見える石段』を発表し、詩人としての地位を確立しました。その後も、銀行に勤めながら、静かに詩作を続けていき、67歳のときに発表した詩集『晩春の日に』では、高村光太郎賞を受賞しました。 冬二の詩は、わかりやすく親しみやすい言葉で綴られており、詩という枠の中で巧みに独自の世界が表現されています。 冬二は「制約こそ詩の中の最も大切な要件」とし、愛着を感じていた自然や風物を題材とし、洗練された言葉で「芸術」を追求していきました。冬二の詩は、永遠なる美しいフレーズで私たちのふるさとを語り続けています。 西 暦 年 齢 項 目 1894 福島県福島市に生まれる 1908 14 立教中学(現在の立教池袋中学校)へ入学する 1912 18 『文章世界』に投稿した「旅にて」が特選となる 1913 19 安田系第3銀行に入社する 1929 35 第1詩集『青い夜道』発行、文学界で注目を浴びる 1949 55 富士銀行本店人事部調査役を最後に退職する 1962 68 『晩春の日に』で高村光太郎賞を受賞する 1971 77 日本現代詩人会会長となる 1980 85 東京で逝去 最新のお知らせ 【2/28(金)~3/2(日)】インターネット相談窓口等の受付停止のお知らせ KOKOくろべで「健活」&「クラフト体験」 大雪に関する情報はこちらから(令和7年2月17日更新) 防災まちづくり講演会を開催します! 令和6年度黒部市高齢・障がい福祉施設等物価高騰対策支援金について 宇奈月温泉スキー場からの大雪に関するお知らせ 第7回マイプロジェクト発表会を開催します! 【2/21(金)】 JRにおける精神障害者割引制度の導入について お知らせ一覧へ お問い合わせ 教育委員会 生涯学習文化課 〒938-8555 黒部市三日市1301番地 電話番号:0765-54-2764 FAX番号:0765-54-2702 このページの担当へ問い合わせを送る